2008  YY HOUSE
夫婦と子供の三人家族の住居である。敷地は住宅密集地の旗 竿形状で、東側隣家の庭以外は三方を建物で囲まれている。 そのため、要望はプライバシーの確保と防犯性を考慮し、周囲 に対して閉ざすこと、一方、内部は明るいこと、そしてダイニン グに隣接してテラスを設けたいことであった。建物は許容床面 積を2層で確保 し、さらに1階は光庭、2階はテラスといった外 部空間を生活空間の延長として張り出させ、またトップライトと 光庭、テラス側の全面開口で採光を確保している。そうした光 で満たされた内外合わせたボリュームを、水廻りと夫婦の寝室 以外は壁で仕切らず、吹抜けや引戸で緩やかに繋がった空間 の中を、各人がその時々に居場所を見つけ、点在したり集まっ たりできるようにした。隣地と接する外壁の開口部は小さく少なく くしているが、比較的条件の良いテラスはルーバーで囲うこと で視線の制御をしつつ、家族の生活が周囲に溶け出し、また周 囲の景色を取り込むことで都市との関係を保っている
photo by 河村宏一

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